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よみがな
小鳥達ことりたちうた まどうつ木洩こも 今日きょうというはじまり
もりみずかこまれってきるちいさなむら日常にちじょう

朝露あさつゆくつらしながら 少女しょうじょもりおくすすむ─

しずかにきりつつまれしみずうみには
むべきのろいの伝承つたえ
水汲みしごとんだらまっすぐにおかえり」と
叔母はははいつもかえす……

きゅうにたちこめたふかきり少女しょうじょいきをのむ─

こうぎしかすんでたたず人影ひとかげ
とおくしたはずの父親ちち姿すがた

ばしてとどくならもう一度会いちどあいたい
またあのころのようにやさしくんで……

宵闇よいやみなかひとりもりへとかうは
幻影まぼろしとらわれた無垢むくしろはな