消けせないメールの行方ゆくえ
冷さめにくい熱ねつだった
太陽たいようが迎むかえにきても
覚さめにくい夜よるだった

化石かせきになった脳のうみそが
私わたしのからだを支配しはいして
寝返ねがえりを打うつたびに
右左みぎひだりにコロコロ

8cmはっセンチのピンヒールで駆かける恋こい

月つきを見みて綺麗きれいだねと言いったけど
あなたしか見みえてなかった
あの光ひかりはね 私わたしたちの闇やみを照てらすため
真まっ黒くろの画用紙がようしに開あけた穴あな

袋ふくろとじになった最終章さいしゅうしょう
中身なかみはわかっていたけど
山やまのように積つもった
あなたに埋うもれたまま

歩幅ほはばを合あわせて歩あるいた
転ころぶとわかっていたけど
痛いたみも忘わすれてしまうの
あなたは優やさしいから

8cmはっセンチのピンヒールで駆かける恋こい

ねぇ私わたしのこと全部ぜんぶわかるって言いったけど
あなた何なにも見みえてなかった
この涙なみだはね あなたの全すべてを盗ぬすむため
真まっ白しろいハンカチにつけた染しみ

月つきを見みて綺麗きれいだねと言いったけど
あなたしか見みえてなかった
あの光ひかりはね 私わたしたちの闇やみを照てらすため
真まっ黒くろの画用紙がようしに開あけた穴あな

8cmはっセンチのピンヒールで駆かける恋こい