愛いとしさだけで 愛あいを語かたっていた頃ころが少すこし懐なつかしい
数かぞえ切きれぬほど幾いくつもの 感情かんじょうが生うまれては消きえる

葡萄色ぶどういろの夕暮ゆうぐれ
瞬まばたきのその隙すきに
世界せかいは色いろを変かえて
僕ぼくを 置おき去ざりにするんだ

軋きしみあって 見失みうしなって 哀かなしみを押おし付つけあう時とき
人ひとは人ひとを いとも容易たやすく 嫌きらいになれてしまうようです
大事だいじにしたら 大事だいじにされる わけじゃないとわかりながらも
それでもなお 人ひとは人ひとを 愛あいさずには いられないものなのでしょうね

「どこから来きたの?」
思おもい出だせないよ 生うまれる前まえのことだもの
確たしかなのは 人ひとは人ひとを 愛あいさずには いられないものだとゆうこと