口脣くちびるでたどれば
青あおい草くさの匂におい
君きみの汗あせは秘ひそやかなる
密林みつりんの奥おくに隠こもって

私わたしのこころを
果はてない先さきへ
誘さそいつづける

寄よせる眉まゆ 立たてる爪つめ
いま君きみが求もとめる夢ゆめを
狩かりに行ゆこう
生いけ捕どろう
二度にどと逃にげられないように
いつだってここに待まつ
女おんなのように

きっと遠とおい昔むかしに
君きみは一匹いっぴきの豹ひょう
しなやかな肩かた 絹きぬの肌はだ
やさしい傷きずを付つける牙きば

私わたしのからだは
その記憶きおくを
懐なつかしくなぞる

立たてぬ声こえ 鳴なかぬ喉のど
君きみを閉とじ込こめてる檻おりを
開あけに行ゆこう
解とき放はなとう
愛あいしてると言ゆう代かわりに
その耳みみに風かぜの歌うた
そっと注そそぎこむ

満みちる空そら 明あける夜よる
ずっと君きみが視みていた悪夢あくむ
狩かりに行ゆこう
仕留しとめよう
二度にどと苦くるしめられぬよう

立たてぬ声こえ 鳴なかぬ喉のど
君きみを閉とじ込こめてた檻おりを
開あけに行ゆこう
解とき放はなとう
愛あいしてると言ゆう代かわりに
抱だきしめた この腕うでを
そっと広ひろげよう