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いとしくてかなしい八月はちがつおくもの なつまぼろし

なつかぜにおいがあの記憶きおく 鮮明せんめいます
一度いちどだけくちびるかさねてむねかれねむった

一年前いちねんまえ笑顔えがおのさよならは
きっとすぐにつぎこいつかるはずだった

名残なごむねあつさがこす いたいほどまぶしい微笑ほほえみを
いとしくてせつない八月はちがつおくもの きみまぼろし

かぎりあるとき砂浜すなはま二人ふたり つきした出会であった
きみとおくのだれかのやさしいなみにさらわれたのでしょうか

なつのあのいまもありがとうと
うつくしくつたうこともぬぐることもできず

きみおもえばねがいはほかかばない もう一度会いちどあいたいと
いとしくてかなしい八月はちがつおくもの なつまぼろし