菩提樹ぼだいじゅの 並木越なみきこえて
星座せいざの舟ふねが 行ゆくわ
夏空なつぞらの 掟おきてのように
この一年いちねんを わたしはひとり

想おもい出だす この四阿あずまや
あなたの腕うでで 待まった
お月様つきさま どこか降おりて
さよならだけが 浮うかんでいたわ

きっと 来くると
あなた呼よべば
星ほしが コトリ

今宵こよい 今宵こよい 晴はれわたる
共月亭きょうげつていで逢あいましょう
ひとつ ひとつ 想おもい出でを
宇宙そらに放はなし数かぞえましょう

天界てんかいは 祝いわいの美酒びしゅ
星ほしの祭まつりに 唄うたう
月光げっこうを 汲くんだグラス
わたしにだけは 冷つめたく凍しみる

とおい 国くにで
あなた同おなじ
光ひかりに ユラリ

今宵こよい 今宵こよい 賑にぎわいの
共月亭きょうげつていで逢あいましょう
空そらが 空そらが 胸むねめがけ
墜おちて壊こわれゆくまえに

今宵こよい 今宵こよい 恋ケ淵こいがぶち
共月亭きょうげつていで逢あいましょう
明日あすは 明日あすは 消きえてゆく
真夏まなつの夜よの夢ゆめでしょう