眠ねむれない夜よるは 小ちいさな部屋へやの明あかりを消けし去さって
小ちいさな宇宙うちゅうに変かえて 毛布もうふに包くるまり空そらを飛とぶ

いつの時代じだいでも僕ぼくらは真まん丸まるい地球ちきゅうの上うえで
玉乗たまのりしてるみたいだ だからこんなにふらつくの?

隣となりで君きみは呆あきれた顔かおした だけどちょっと待まって
こんなこと言いいたいわけじゃない

伝つたえたい言葉ことばはなんだっけ? わからなくなった
伝つたえたい言葉ことばはなんだっけ? 失なくしてしまった
だいたい君きみはそうなんだ 思考回路しこうかいろを狂くるわせる
あともう少すこしだけ眠ねむってたいのに

冷さめきった夜よるは 小ちいさなバスタブー杯水いっぱいみずを張はり
小ちいさな海原うなばらに変かえて 息いきを止とめ潜水せんすい 漂ただよう

ゆらゆら流ながれに身みを任まかせてたら
君きみが投なげ込こんだ釣つり針ばりが目めの前まえで揺ゆれる

伝つたえたい言葉ことばはなんだっけ? わからなくなった
伝つたえたい言葉ことばはなんだっけ? 失なくしてしまった
君きみは僕ぼくを引ひき上あげた 深ふかい海うみから岸辺きしべまで
あともう少すこしだけ沈しずんでたいのに

(君きみが思おもうより僕ぼくはずるくて汚きたない人ひとなんです
それを全部知ぜんぶしった上うえで まだ愛あいしてくれますか?)

伝つたえたい言葉ことばはいつだって一ひとつだけだった
伝つたえたい言葉ことばはいつだってこれしかなかった
積つみ木きみたいに積つみ上あげた偽善者ぎぜんしゃの僕ぼくが崩くずれてく
誤魔化ごまかしつづけてた僕ぼくのすべて 今いまここで伝つたえたい
それでもまだ...僕ぼくはまだ...伝つたえなきゃ