しだかれど凛りんと咲さいた 名なもなき花はなよ
うつせみ頷うなずくように 何故なぜに微笑ほほえむの

いつかすべてにありがとう言いえたら
無なくしたもの 傷きずつけた人ひとにゆるされるのかしら

破やぶれた恋こい うたかたに過すぎれど
重かさねましょか 愛いとし日々ひび 押おし花ばなにして淡あわく香かおるまで

誰気付だれきづかれずども咲さく 名なもなき花はなよ
静しずかに空そらを見上みあげて 何想なにおもうのでしょう

時ときの川面かわもに涙なみだ 流ながしたら
やさしい人ひとの笑えみをたどって 遥はるか遠とおくまで行ゆけたなら

明日あしたが見みえずにうつむくとき
道辺みちべにゆれている花はながささやくから

叶かなわぬ夢ゆめ たゆたうは夕映ゆうばえ
描えがきましょか 胸むねの奥おく くすぶる思おもい灯ともしてもう一度いちど

破やぶれた恋こい うたかたに過すぎれど
重かさねましょか 愛いとし日々ひび 押おし花ばなにして淡あわく香かおるまで