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じるとかんでけるとえてしまうものってなんだ
まぶたのうらのこった記憶きおく鮮明せんめいうつしてくるんだ

駅前えきまえのバスロータリーでずっと停止ていししていたぼく
ようやくすすみだしたんだ それぞれのさきえらんで

最後さいごきみはなんてっていたの
ぼくこわくてみみふさいでたんだ
雑踏ざっとう中消なかきえていく背中せなか映画えいがのワンシーンのようにながめてた

えないはずのためいきがはっきりとしろえるようになった
こころ内側うちがわまで見透みすかされてしまう そんな季節きせつたんだ

いつもつながっていた右手みぎてつめたくなってポケットのなか
きみ左手ひだりてれる れたそら背景はいけいうつして

最後さいごきみはなんでいていたの
ぼくはずっとしたいていたんだ
足元あしもとちたシミがひろがってくのをぼんやりてた

きみくちびる何度なんどはなれたりくっついたりする
まぶたのうらのフィルムがまわりすぎていてきそうだ

最後さいごきみはなんてっていたの
ぼくこわくてみみふさいでたんだ
雑踏ざっとう中消なかきえていく背中せなかはまるで映画えいがのワンシーンのように

あのとききみいてたはずなのに
わらったかおうつんでくる
ぼく中消なかきえない記憶きおくじるとかんでくるんだ