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かぜらばる
くもかれる
つきけもせず
神獣鏡しんじゅうきょう 宿やどやみ

君謡きみうた声音こわねへと
女人にょにんりて
羽衣脱はごろもぬてて沐浴もくよく
滴弾しずくはじくは白尾はくび
はならうはきば
あやかしかげ
目蓋まぶたうつらんか

わたしはいつも此処ここ此処ここにいる
きみのすぐまえ
どんなモノに姿すがたえたとて
きみのすぐそばに

このとあの吾等われら
安息あんそくはなくも

ときかさなる
くう罅入ひびい
しろあかりなく
天守閣てんしゅかく まうよる

きみふえ
おにたりて
草陰くさかげつるくろなみだ
怪異かいいなるかんばせ
ゆめ名残なごり
おぼえるだろう
そのれもせず

わたしはいつも此処ここ此処ここにいる
きみのすぐまえ
どんなモノに姿すがたえたとて
きみのすぐそばに

わたしはいつも此処ここ此処ここ
きみまえ
たとえいくどいのちたとても
きみのそばで

このとあの吾等われら
安棲あんじゅうはなくも