酔よい醒ざめのような気分きぶんで 夜明よあけに仕事しごとが終おわる
カラスを脅おどかしながら 家うちに帰かえる

もうすぐこの街まちのもとに 光ひかりが届とどく
葉書はがきを差さし込こむように

少すこしくらいは自分じぶんのこと なんとかしようと
眠ねむれない朝あさに出逢であった あの街まちの匂においだ
あのころに見みた空そらだ

君きみは今頃いまごろベッドを 起おきだすころだと思おもう
やっぱり僕ぼくらの日々ひびは すれ違ちがってる

消けし忘わすれのヘッドライトの 車くるまが来くる
夜よると朝あさをくぐって

ほんの小ちいさなことばかりしか 僕ぼくには残のこってない
自分じぶんがどんな奴やつだったかも 忘わすれてた
覗のぞくこともせずに

少すこしくらいは自分じぶんのこと なんとかしようと
眠ねむれない朝あさに出逢であった あの街まちの匂においだ
あのころに見みた空そらだ