泣なかないよ、なんて言いえたのならば
でもあたしはそんなに強つよくない
行いかないで、なんてもし言いえたなら
いまあたしはここで泣ないてない

日ひが暮くれて 陰かげりだす部屋へや
遠とおざかる靴音くつおとが 響ひびきつづけて消きえないよ

あなたが好すきすぎて こんなに好すきすぎて
心離こころはなれてくのも気きづけなかった
あなたが見みた夢ゆめと あたしが見みた夢ゆめは
それでもひとつになれなかった

会あいたいよ、なんて言いえたとしても
もう同おなじ二人ふたりに戻もどれない

クローゼットは空からっぽなのに
さっきまでの温ぬくもりと愛いとしい気配けはいが息いきをしてる

あなたがいなければ いっしょにいなければ
ダメになってしまう 抱だきしめて欲ほしい
二人ふたりさがした愛あいと 二人ふたりつくった日々ひびは
みんな何処どこへ行いってしまうんだろう

鏡かがみに向むかって 祈いのり重かさねるけど

あなたが好すきすぎて こんなに好すきすぎて
心離こころはなれてくのも気きづけなかった
あなたが見みた夢ゆめと あたしが見みた夢ゆめは
それでもひとつになれなかった

あなたがいなければ いっしょにいなければ
ダメになってしまう 抱だきしめて欲ほしい
それでも夜よは明あけて 何なにもなかったように
一日いちにちがまた始はじまってゆくんだ