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よみがな
ふね
憂愁ゆうしゅう調しらべをきながら
やぶくすものこころらず

しずまりかえ広大こうだい大地だいちきざ
かなしい爪痕つめあとが このむねみる

ちぎれたくろくも祝福しゅくふく賛美さんび
たたかいをえたとりでさらされてゆく
ながれるしろすなうずもれてくからだ
はなちて殺伐さつばつとする無人むじん城砦じょうさい

あのわたしがほか選択肢せんたくしてて
きみえらんだら わったというの?

ただしいのは 自分じぶんほうだと つよしんじてた
かたつなったを すべてくすまで

はずすこのあしゆるえないなら
なんため もんひらいて まねれるの
ながれるしろすなうずもれてくはな
しゅくした 荒廃こうはいうみしず城砦じょうさい

このむねいた 一輪いちりんはな
おともなくくずさけげている
あたたかく れている きみ面影おもかげ
このわたしを もどす ベルにならない

いとしいひと
せめて わたしをとき
瞳開ひとみあけて ほろびゆく瞬間しゅんかんまで 看取みとって

ちぎれたくろくも祝福しゅくふく賛美さんび
たたかいをえたとりでさらされていく
いとしいひときみ出会であえたよろこびに
花咲はなさかせた おだやかなわたしはもう いない