さよならの意味いみを知しらない子供こどもらが
無邪気むじゃきに手てを振ふってさよならと
緑みどりの風かぜが吹ふく小径駆こみちかけ 母ははの胸むねの中帰なかかえって行ゆくのでしょう
僕ぼくらはまだどこかに帰かえれるかなぁ

流ながるるまま 枯かれるまで涙なみだ
覚さめぬ夢ゆめの微熱びねつとは消きえない憧あこがれ
待まてど春はるは来こず 夏なつはまた秋あきをよび
長ながすぎる冬ふゆに咲さく恋こいも果はてた

いつもそばにいてとぐずる子供こどもらが
母ははの細ほそい首くびにすがるのは
いつかひとりきりになるときを心こころのどこかで恐おそれているのでしょう
悲かなしいことに間違まちがっていなかった

落日らくじつから浜辺はまべには涙なみだ
唄うたえばなお救すくわれない 千切ちぎれた気持きもちよ
去さりて君想きみおもう 僕ぼくはただいくじなし
遠とおすぎる明日あしたまで うまく眠ねむれ

さよならの意味いみなら深ふかく知しっている
君きみなのにさよなら お別わかれね
僕ぼくの帰かえる場所ばしょは今いまやもう君きみの心こころの中なかにはないのでしょう
流浪るろうの子こよ せめて泣なかないで
あんなにも愛あいしてた日々ひびを誇ほこれ