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かわいた木枯こがらし そよそよと
かわいたは ひらひらと
相見あいまみえるちながら
ときかぞある

つづこといろどられ
あかいろめき 刹那せつなおど
紅葉一枚くれはいちまい ひらすべ
かたるは…

けた故郷こきょうわかれをげて
かれ はし
いま未来みらいへの 不安ふあんなど
かんじるいとまなど ありもせず

かわいたは ひらひらと
かわいた木枯こがらし そよそよと
つないだはなさずに
ときかぞける

あまねくヒトのいのち 背負せお
そのちいさきなにつむ
ほんのかすかな ほころびに
ぬるこの

しんずるみちを ただひたすらに
あゆむおまえささえとならん
くれないけんたずさえて
この かれてこう

そよかぜとなりて 幾多いくたいやしとなり
きとしける このものへのかぜとならん

くれない黄金おうごんいろどられ
れる樹々きぎたち 横切よこぎりながら
とも道連みちづれに
ける と つがゐこがらし

こすれさざめく とも
ける一陣いちじんかぜとも
とどまることなく 直走ひたはし
かわいたうたと つがゐこがらし