文字サイズ
よみがな
かれのひらをまえして
あふ透明とうめいすこって のどうるおして
ふかく ひとついきをする
それはひがしアジアの朝方あさがた風景ふうけい
てられた黒猫くろねこようかれだって のどふるわせて
自分以外じぶんいがいんだんだ

嗚呼ああ きづついた兵士へいし
物乞ものごいのぼうやのらす路地ろじも そう
とどかなくても まじわらなくても
そらがいつもとおなあおさをたたえていたって

だれ身体からだもいつかなくなって永遠えいえんはないのだろう
それだって きみたましいとどこかつながっていたいとぼくおも

なにもなくて 不安ふあん
むねおくきむしるような日々ひびかれきて
ひらいてしぼるようにきて
それはぼく
それはきっともうひとりのぼく
あるいは君自身きみじしん

嗚呼ああ 些細ささいうそ繊細せんさいきみれても
とどかなくても まじわらなくても
そらがいつもとおなあおさをたたえていたって

だれ身体からだもいつかなくなって永遠えいえんはないのだろう
それだってきみたましいとどこかつながっていたいとぼくおもうよ
そうねがうよ

いるの?
あるの?
おもえがいているよ