灰色はいいろの空そらが続つづく旅路たびじを
たどり着つけずにまた歩あるいたよ
真上まうえに放はなつ願ねがいの矢やは
届とどかずに折おれてしまった

よみがえる淡あわい記憶きおくが
忘却ぼうきゃくの街まちを飛とび出だした
さめざめと降ふる黒くろい雨あめ
ずぶ濡ぬれで泣ないたんだ

よろこび やさしさ
うらぎり くやしさ
全すべてを受うけ入いれたいよ

やすらぎ いとしさ
かなしみ さみしさ
全すべては決きまっていた

“永久とわに…”と繋つないだ掌てのひらが真逆まぎゃくに舞まい散ちった
見上みあげた月つきは灰色はいいろの雲くもにまみれて消きえた

よろこび やさしさ
うらぎり くやしさ
全すべては受うけ入いれたよ

やすらぎ いとしさ
かなしみ さみしさ
もう僕ぼくは行ゆくよ

切きり刻きざまれた記憶きおくに
描えがかれた風景画ふうけいが
さめざめと降ふる黒くろい雨あめ
濡ぬれたまま笑わらったんだ

灰色はいいろの空そらが続つづく旅路たびじに一輪いちりんの花はなが咲さく
見上みあげた月つきが千切ちぎれた雲間くもまに光ひかりを射さしたんだ