夕方四時ゆうがたよじ また寝過ねすごしてしまったようで
黄色きいろい空そらの中なかに 置おいてけぼりにされていた
君きみにすぐにでも 会あいに行いきたいのだけれど
傷きずついてしまうことが怖こわくて 膝ひざを抱かかえていた

もう何年なんねんも 着きることのなかったシャツに
袖そでを通とおしてみては また丸まるめてしまいこんだ
下校途中げこうとちゅうの 小学生しょうがくせいの笑わらい声ごえに
残酷ざんこくな想像そうぞうを浮うかべては 心こころを強張こわばらせていた

レスター ねぇ レスター
こんな時とき あなたなら何なにを思おもうのです
レスター ねぇ レスター
もう二度にどと 戻もどれないこの空そらの下したで

夕方四時ゆうがたよじ また寝過ねすごしてしまったようで
黄色きいろい空そらの中なかに 置おいてけぼりにされていた

あどけない文字もじ 古ふるいスケッチブックの片隅かたすみで
申もうし訳わけなそうにはにかむ 若わかかりし日ひの夢ゆめ
当あたり前まえのように 締あきらめてしまったのだけれど
きっとまだ心こころのどこかで 思おもいを馳はせている

幸しあわせはなぜ アルバイトで貯ためたお金かねのように
築きずき上あげることに時ときはかかれど たやすく消きえてしまう
レスターあなたは まるで陽炎かげろうのように
僕ぼくの心こころの奥おくで 足踏あしぶみをしている

レスター ねぇ レスター
なぜ僕ぼくは 生うまれてきたの
レスター ねぇ レスター
今僕いまぼくは 本当ほんとうに生いきているの

煌きらめきの中なか 僕ぼくはもう一人ひとりの自分じぶんを殺ころした

「あなたは誰だれ?」 鏡かがみの中呼なかよびかけてみても
返事へんじはもうかえってはこない 返事へんじはもうかえってはこない