文字サイズ
よみがな
雲くもで月つきが消きえる
雲くもで月つきが消きえる
丑三うしみつまで奏かなで続つづけている

カナナカナカナカナ……
夜空よぞらへと消きえてゆく虫達むしたちの

湿しめり狂くるう夜よるに
湿しめり狂くるう夜よるに
混沌こんとんに満みちた星屑ほしくず

土つちの匂においがする
土つちの匂においがする
何万なんまん 何千なんぜん 何百なんびゃくの……

怪あやしき雲くもゆき
蜩泣ひぐらしなきけり
煙立けむりたち籠こめて青白あおじろく光ひかる
また一ひとつ歩あゆみては繰くり返かえす
世よに至いたる我われのあわれみよ