花開はなひらくことないまま うす紅揺べにゆらすつぼみよ
一瞬いっしゅんの輝かがやき夢見ゆめみて また次つぎの春はるを待まつのでしょうか…

この恋こいが最後さいごであるよう どれだけ願ねがったことでしょう
与あたえられ続つづける空白くうはくな未来みらいを全すべて
君きみで埋うめてゆけたなら

咲さき誇ほこれ そして散ちりゆく運命うんめいなら
いっそ君きみのその手ての中なかで枯かれてしまいたい
君きみの想おもい描えがく夢ゆめと違ちがっても 叶かなわないと知しっても
終おわりのない夢ゆめをみる
時ときを越こえて

君きみを失うしなってしまっても いつか独ひとりに慣なれてゆく
そんな自分じぶんを感かんじてゆくのが何なにより哀かなしかった

人ひとの気持きもちは無意識むいしきに 楽らくな方ほうへ流ながれるもの?
ならば忘わすれてしまわぬよう
消きえない傷きずを深ふかく刻きざみこみましょう

咲さき誇ほこれ 儚はかないものほど美うつくしく
叶かなわないものほど強つよく魅ひかれ捕とらわれる
ねぇいつか この心こころも痛いたみを感かんじなくなるのかな…
幸しあわせな記憶きおくでさえも 色褪いろあせてゆく

咲さき誇ほこれ そして散ちりゆく運命うんめいなら
なおさら君きみのその手ての中なかで枯かれてゆきたい
新あたらしい春はるの訪おとずれに やわらかな風かぜの中なか
終おわりのない夢ゆめをみる
もう起おこさないで