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よみがな
ぼくだけがうつむき
言葉ことばえらんでしゃべりだしてた
ふいに子供こどもじみてる感覚かんかく
ミルクのあまさにとけた

みほしたビンのなか秘密ひみつをひとつとして
砂糖さとうとアルコールとレモンをたして
「すこし自閉的じへいてきぼく」が いつからなくなるまで
地下室ちかしつたなかくしてしまったんだ

かくしをしたまま
飛行機ひこうきってる病気びょうき天使てんし
ひくくびはじめてる
景色けしきせまって途切とぎれてえた

ゆるやかなカーブえがき フィルムの1ひとコマになる
そこにちつくしてっているぼく
カメラのレンズのぞいた 見飽みあきてじてしまった
まぶた裏側うらがわ
はしるパルス―――――。

おかしくなるスピードでれていって
ぼやけてしまう日溜ひだまりにころがって
希望的きぼうてき言葉ことば ノートにきなぐる
かなしいぼくうそつきの詩人しじんになる

さわれないひかり 反射はんしゃしてこわれて
こぼれちてぼくにいつまでもりかかる
プラスティックのひかりつぶ らかりだしてく
あのガラスびん地下室ちかしつにとりにいこう