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はすはなのような手合てあわせて
しるきずまんじかさねる
おもみ なんてものは
こうしてかんじるのさ

墨画すみえ日々ひびへとこぼしたいいろ
だれかがあまみつ無色むしょく
本当ほんとうしいものなんて
そんなもんさ

幾代いくよ乱世らんせ
えた
まれてしまった
万死ばんし一生いっしょう

どこまでも侵略しんりゃくしてやろう
ろうおまえに
緩慢かんまん拷問ごうもん
きばかれちまうよりもさき

昭和しょうわ詩人しじんうたったろう
君死きみしにたもうなかれ
そんな綺麗きれい
なみだなんてれない

銃口じゅうこうてん無意味むいみはか
ばぬたかはねむなしさで
あおそらけがしてゆくのが青春せいしゅん

されたくないのだ
家畜かちくのように
おろか をたみ
むれ一人ひとりには

いくらでも略奪りゃくだつしてやろう
ものにするおまえを
泥濘ぬかるみ寝台しんだい
やさしく去勢きょせいされちまうまえ

かつておとこらはっただろう
さあちてしまんと
でもぼくたちは
なにてきにすりゃいいんだろ

どこまでも侵略しんりゃくしてやろう
ろう 時代じだい
監獄かんごく自由じゆう
目眩めくらましされちまわないために

昭和しょうわ作家さっかいただろう
復讐ふくしゅうするはわれ
だけどいかりを
つのはかみじゃなくおのれ
つのはかみじゃないぼく