- 文字サイズ
- よみがな
真雪まゆきの肌はだは白しろく 黒壇こくだんの髪かみは黒くろく
血潮ちしおのように赤あかい唇くちびる 冬ふゆに望のぞまれ産うまれた私わたし
柔やわらかな温ぬくもり 過すぎ去さりし春はるの匂におい
甘あまく切せつない痛いたみ遺のこして 生母ははは遠とおくへ逝いってしまった……
鏡かがみよ鏡かがみ……此この世界せかいで一番いちばん、美うつくしいのは、誰だれなのかしら?
其それは貴女あなた--<<王妃様ディーケーニギン>>!
継母ままははは冷つめたく 亡母なきははの愛あいを憶おもいだし
独ひとり抱だきしめ虚像きょぞうと踊おどる 月日つきひを重かさね娘むすめに成なった……
鏡かがみよ鏡かがみ……此この世界せかいで一番いちばん、美うつくしいのは、誰だれなのかしら?
其それは貴女あなた--<<王妃様ディーケーニギン>>でしたが……
今いまでは彼女かのじょ==<<雪白姫シュネービトヒェン>>!
狩人かりうどの爺じいやに 追おいかけられ 森もりの奥おくへと逃にげる……
ワシだって本当ほんとうは、こんなこと……したくなかったんじゃよ
だったら、どうして?
姫ひめよ、お妃様きさきさまにゃ逆さからえぬ
お願ねがい、助たすけて!
姫ひめよ、殺ころすワシも辛つらいんじゃよ
それなら、私わたしもうお城うちには、帰かえらないと約束やくそくするわ
それなら、ワシにも策さくがある。猪殺いのししころして身代みがわりにしよう!
--そして、私わたしを待まっていたのは……。
宵闇よいやみの迫せまる陰かげが 進すすむ道みちを呑のみ込こんでゆく
迷まよい込こんだ見知みしらぬ森もりの 小ちいさな可愛かわいいお家うち
寝起ねおきも超ちょうすっきりな美少女びしょうじょ、私わたしの目覚めざめを待まっていたのは、
可笑おかしな訛なまりを持もった七人しちにんの愉快ゆかいな小人達こびとたちで、
その後ご、狡賢ずるがしこい継母ははの謀略ぼうりゃくにより幾度いくどか死しにかけたが、
その都度つど、奇跡的きせきてきに復活ふっかつし続つづけたのであった!
ごめんね、お婆ばあさん。
どんな人ひとも、家うちへは入いれちゃいけないのよ……
お留守番るすばんかい? 偉えらいねぇ!
さぁ、真まっ赤かに熟うれてる林檎アップフェル。お前まえさんに1ひとつあげよう、ほれ!
ごめんね、お婆ばあさん。
いらない。私何わたしなにも、貰もらっちゃいけないのよ……
あらまぁ、心配性しんぱいしょうだねぇ!
そうとなりゃ、抱いだいてる疑惑ツバイフェル。この婆ばあと2ふたつに分わけよう!
抗あらがえない 誘さそってる悪魔トイフェル 7ななつめの罪つみは蜜みつの味あじ
鏡かがみよ鏡かがみ……此この世界せかいで一番いちばん、美うつくしいのは、誰だれなのかしら?
其それは貴女あなた--<<王妃様ディーケーニギン>>!
僕ぼくの理想りそうの花嫁はなよめは 何処どこに居いるのだろう?
嗚呼ああ 西にしも東ひがしも 北きたも南みなみも 雨あめにも負まけず 風かぜにも負まけず
捜さがしたけれど 見みつからないのさ
未来みらいに開ひらく 少女しょうじょも 過去かこに開ひらいた 老婆ろうばも
蕾つぼみも花はなも 生いきとし生いける 全すべての女性ひとを 愛めでても尚なお 見みつからない
宵闇よいやみの迫せまる陰かげが 進すすむ道みちを呑のみ込こんでゆく
迷まよい込こんだ見知みしらぬ森もりの 小ちいさな可愛かわいいお家うち
儘まま、鎖とざされた硝子ガラスの中なかで、
眠ねむるように死しんでる君きみは、
誰だれよりも、嗚呼ああ、美うつくしい。
やっと、見みつけたよ!
魔性ましょうの肌はだは白しろく 黒曜こくようの髪かみは黒くろく
焔ほのおのように赤あかい唇くちびる
妬やいたのが お前まえの罪つみなら
灼やけた靴くつで--
死し ぬ 迄まで 踊おど れ !
血潮ちしおのように赤あかい唇くちびる 冬ふゆに望のぞまれ産うまれた私わたし
柔やわらかな温ぬくもり 過すぎ去さりし春はるの匂におい
甘あまく切せつない痛いたみ遺のこして 生母ははは遠とおくへ逝いってしまった……
鏡かがみよ鏡かがみ……此この世界せかいで一番いちばん、美うつくしいのは、誰だれなのかしら?
其それは貴女あなた--<<王妃様ディーケーニギン>>!
継母ままははは冷つめたく 亡母なきははの愛あいを憶おもいだし
独ひとり抱だきしめ虚像きょぞうと踊おどる 月日つきひを重かさね娘むすめに成なった……
鏡かがみよ鏡かがみ……此この世界せかいで一番いちばん、美うつくしいのは、誰だれなのかしら?
其それは貴女あなた--<<王妃様ディーケーニギン>>でしたが……
今いまでは彼女かのじょ==<<雪白姫シュネービトヒェン>>!
狩人かりうどの爺じいやに 追おいかけられ 森もりの奥おくへと逃にげる……
ワシだって本当ほんとうは、こんなこと……したくなかったんじゃよ
だったら、どうして?
姫ひめよ、お妃様きさきさまにゃ逆さからえぬ
お願ねがい、助たすけて!
姫ひめよ、殺ころすワシも辛つらいんじゃよ
それなら、私わたしもうお城うちには、帰かえらないと約束やくそくするわ
それなら、ワシにも策さくがある。猪殺いのししころして身代みがわりにしよう!
--そして、私わたしを待まっていたのは……。
宵闇よいやみの迫せまる陰かげが 進すすむ道みちを呑のみ込こんでゆく
迷まよい込こんだ見知みしらぬ森もりの 小ちいさな可愛かわいいお家うち
寝起ねおきも超ちょうすっきりな美少女びしょうじょ、私わたしの目覚めざめを待まっていたのは、
可笑おかしな訛なまりを持もった七人しちにんの愉快ゆかいな小人達こびとたちで、
その後ご、狡賢ずるがしこい継母ははの謀略ぼうりゃくにより幾度いくどか死しにかけたが、
その都度つど、奇跡的きせきてきに復活ふっかつし続つづけたのであった!
ごめんね、お婆ばあさん。
どんな人ひとも、家うちへは入いれちゃいけないのよ……
お留守番るすばんかい? 偉えらいねぇ!
さぁ、真まっ赤かに熟うれてる林檎アップフェル。お前まえさんに1ひとつあげよう、ほれ!
ごめんね、お婆ばあさん。
いらない。私何わたしなにも、貰もらっちゃいけないのよ……
あらまぁ、心配性しんぱいしょうだねぇ!
そうとなりゃ、抱いだいてる疑惑ツバイフェル。この婆ばあと2ふたつに分わけよう!
抗あらがえない 誘さそってる悪魔トイフェル 7ななつめの罪つみは蜜みつの味あじ
鏡かがみよ鏡かがみ……此この世界せかいで一番いちばん、美うつくしいのは、誰だれなのかしら?
其それは貴女あなた--<<王妃様ディーケーニギン>>!
僕ぼくの理想りそうの花嫁はなよめは 何処どこに居いるのだろう?
嗚呼ああ 西にしも東ひがしも 北きたも南みなみも 雨あめにも負まけず 風かぜにも負まけず
捜さがしたけれど 見みつからないのさ
未来みらいに開ひらく 少女しょうじょも 過去かこに開ひらいた 老婆ろうばも
蕾つぼみも花はなも 生いきとし生いける 全すべての女性ひとを 愛めでても尚なお 見みつからない
宵闇よいやみの迫せまる陰かげが 進すすむ道みちを呑のみ込こんでゆく
迷まよい込こんだ見知みしらぬ森もりの 小ちいさな可愛かわいいお家うち
儘まま、鎖とざされた硝子ガラスの中なかで、
眠ねむるように死しんでる君きみは、
誰だれよりも、嗚呼ああ、美うつくしい。
やっと、見みつけたよ!
魔性ましょうの肌はだは白しろく 黒曜こくようの髪かみは黒くろく
焔ほのおのように赤あかい唇くちびる
妬やいたのが お前まえの罪つみなら
灼やけた靴くつで--
死し ぬ 迄まで 踊おど れ !