捕とらわれた行いき場ばのない心こころ 動うごけなくなる
自分じぶんの感情きもちさえ見みえない 目めを背そむけてる
手てのひらに包つつまれている蝶ちょうのように
飛とびたくても飛とべない翅はねが

「都合つごうのいいように生いきればいいよ」
「苦くるしいなんて言いわせないから」

耳元みみもとで聞きこえる誘惑ゆうわく

自由じゆうを求もとめては 辿たどり着つけず
居場所いばしょのない現実げんじつに
思おもい通どおりにならない地図ちずを眺ながめている
身体からだが切きり裂さかれ 痛いたみに消きえていく
記憶きおくも願ねがいも
切せつなく色いろづき 左手ひだりてに忘わすれられぬ傷きず
ボクハ パラノイア

繋つながれた手足てあし 隠かくされた瞳ひとみの中なかに
思おもい出だす あの面影おもかげは幻まぼろしなのか

「全部捨ぜんぶすててしまえば楽らくになれるよ」
「痛いたみが快感かいかんに変かわっていくよ」

手渡てわたされる 禁断きんだんの赤あかい実み

自分じぶんらしさなんて わからなくて
過去かこに縛しばられ 繰くり返かえす
時ときの過あやまちに気付きづかずに"あの実みをください"
手てに入いれたいものを 掴つかめなくて
消きえない傷きずを増ふやすだけ
気付きづいてしまった 見知みしらぬ世界せかいに残のこされた
ボクハ パラノイア

うなだれる首くび
聞きこえない耳みみ
叫さけべない喉のど
動うごけない足あし
これが現実げんじつか夢ゆめかわからない
でも君きみは確たしかに僕ぼくを見みていた

暗くらい闇やみの中なかで もがきながら
何度なんども自分じぶんを見みつけてる
右手みぎてに残のこる赤あかい色いろ バラバラの蝶々ちょうちょ
このまま眠ねむらずに 歩あるき続つづければ
いつかは辿たどり着つける?
行ゆく手てに 君きみの足跡あしあとが見みえる もう戻もどれない
ボクハパラノイア