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ひとり灰色はいいろおか かわいた枯草踏かれくさふみしめて
おもめぐらせる そら彼方かなた
かぜれるはなびら やわらかなあなたの微笑ほほえ
あわ記憶きおくのかけら セピアいろこうのまぼろし

だれらないうたかなでよう このびてまろうとも
くずれかけた墓標ぼひょううたつづけよう あなたののこしたうた

このからだすべつくものでしかないけど
このこころはせめて うたささげていよう

しず夕陽ゆうひかう いろあせたギターを片手かたて
ひびくこだまにおど影法師かげぼうし
れた指先ゆびさきひかりにぶかえして
くちずさむメロディは かぜってそらこうまで

かすかにきしぎん歯車はぐるま ひびいてゆく鈍色にぶいろ鼓動こどう
ガラスのひとみうつるこのそらは どんなまやかしだろう

このつきしたで もうめぐりうこともないけど
このそらかって うたつづけていよう

あなたと出逢であったすみれのおか
幾千いくせんよる灰色はいいろ亡骸なきがら

このからだすべつくものでしかないけど
このこころはせめて うたささげていよう
このつきしたで もうめぐりうこともないけど
このそらかって うたつづけていよう