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指ゆびを組くみ踊おどりましょう
揃そろいの真白ましろい服ふくは
窓まどと同おなじ
たそがれ色いろに染そまっています
あれはダフネ薫かおる春はる
この“今いま”は永遠とわではなく
ふたり分わかつ刻ときは来くると
悟さとり泣ないたのは
ここが黄泉よみの国くにならいい
うつろなる蒼あおき互たがいの瞳ひとみに
まだ知しらぬ哀かなしみの代かわり
滲にじませたい 美うつくしい闇やみ
胸合むねあわせ回まわりましょう
甘あまく馨かぐわし乙女おとめの姿すがたで
靴音くつおとは重かさなって
響ひびくどこかにある
空そらの彼方かなた
あなたはわたしの死し
わたしはあなたの生せい
それはひとつの生せいを
死しに続つづけるための
受うけ継ついだものは何なに
出会であえぬ父とうさまは誰だれ
格子こうしの外そと
華はなやぐ声こえが通とおり過すぎます
ここは黄泉よみの地下ちかなのです
うつろなる蒼あおき四よっつの瞳ひとみは
夜よるばかり見みつめていたから
一目ひとつに溶とけてしまいそう
離はなれずに巡めぐりましょう
次つぎの世よでまた
目覚めざめる一緒いっしょに
始はじめからやり直なおす
光ひかる朝靄あさもや
開ひらかぬ瞼まぶたへ
あなたはわたしの目め
わたしはあなたの目め
それなのになぜ
同おなじ夢ゆめを視みられないの
胸合むねあわせ回まわりましょう
甘あまく馨かぐわし乙女おとめの姿すがたで
靴音くつおとは重かさなって
響ひびくどこかにある
空そらの彼方かなた
わたしはまだ少女しょうじょ
あなたはまだ人形にんぎょう
生せいも死しも同おなじ舞台ぶたいの上うえ
グラン・ギニョール
揃そろいの真白ましろい服ふくは
窓まどと同おなじ
たそがれ色いろに染そまっています
あれはダフネ薫かおる春はる
この“今いま”は永遠とわではなく
ふたり分わかつ刻ときは来くると
悟さとり泣ないたのは
ここが黄泉よみの国くにならいい
うつろなる蒼あおき互たがいの瞳ひとみに
まだ知しらぬ哀かなしみの代かわり
滲にじませたい 美うつくしい闇やみ
胸合むねあわせ回まわりましょう
甘あまく馨かぐわし乙女おとめの姿すがたで
靴音くつおとは重かさなって
響ひびくどこかにある
空そらの彼方かなた
あなたはわたしの死し
わたしはあなたの生せい
それはひとつの生せいを
死しに続つづけるための
受うけ継ついだものは何なに
出会であえぬ父とうさまは誰だれ
格子こうしの外そと
華はなやぐ声こえが通とおり過すぎます
ここは黄泉よみの地下ちかなのです
うつろなる蒼あおき四よっつの瞳ひとみは
夜よるばかり見みつめていたから
一目ひとつに溶とけてしまいそう
離はなれずに巡めぐりましょう
次つぎの世よでまた
目覚めざめる一緒いっしょに
始はじめからやり直なおす
光ひかる朝靄あさもや
開ひらかぬ瞼まぶたへ
あなたはわたしの目め
わたしはあなたの目め
それなのになぜ
同おなじ夢ゆめを視みられないの
胸合むねあわせ回まわりましょう
甘あまく馨かぐわし乙女おとめの姿すがたで
靴音くつおとは重かさなって
響ひびくどこかにある
空そらの彼方かなた
わたしはまだ少女しょうじょ
あなたはまだ人形にんぎょう
生せいも死しも同おなじ舞台ぶたいの上うえ
グラン・ギニョール