“頭あたまに穴あなボコができそう”誰だれかが呟つぶやいた
日傘ひがさがリズムを刻きざむ でもまだ夏なつはうたたねしていたよ

補助輪ほじょりんがアスファルトに弾はじけて アルバムはめくれた
踏切列車鼓動ふみきりれっしゃこどうを追おい越こして あたしはヒトリ立たちすくむ

lilachorn Re.La Horn
lilachorn Re.La Horn

カーテンのない窓まどは 時ときに神聖しんせいだった
空そらはいつも優やさしいね ずいぶん色褪いろあせたみたいだけどね

インパチェンスと薬指くすりゆび 感触かんしょくがないの
メトロノームの陰影かげと 白熱灯はくねつとうの遠とおい夜よる

ありがとう じゃ足たりない。だから生いきるわ。
遙はるか 海うみを 想おもった。

ありがとう じゃ足たりない。だから生いきるよ。
そう誓ちかった あの日ひ。

土煙秘密つちけむりひみつの体温たいおん 冷さめて欲ほしい瞳ひとみの微熱びねつ
オレンジガレキの隙間すきまから見みえる 時間じかんが進すすむのを聞きいてる

日ひの照てる丘おかのてっぺんで 風かぜの心こころをはかってた
もうあの人ひとには会あわないから 真まっ白しろな夢ゆめ 戻もどるかな

鏡かがみに映うつる過去かこは 今いまも新鮮しんせんだった
時ときはいつも温あたたかいね ずいぶん風化ふうかしたみたいだけどね

言葉ことばで傷きずつけた数かずを 最後さいごまで数かぞえたよ
鍵盤けんばんの白しろと黒くろ 月明つきあかりの帰かえり道みち

ありがとう じゃ足たりない。 だから生いきるわ。
遥はるか 海うみを 願ねがった

ありがとう じゃ足たりない。 だから生いきるよ。
そう誓ちかった あの日ひ

防波堤ぼうはていの角かどに立たって 波音なみおとがくずれていくのが
終おわらない笑わらい声ごえみたいだった 息いきをしてるのを忘わすれて

フェンスに光ひかる夕日ゆうひ 見みつからないスタートライン
教おしえてくれたあの人ひとは...

補助輪ほじょりんがアスファルトに弾はじけて アルバムはめくれた
踏切列車鼓動ふみきりれっしゃこどうを追おい越こして あたしはヒトリ立たちすくむ

日ひの照てる丘おかのてっぺんで 風かぜの心こころをはかってた
もうあの人ひとには会あわないから 真まっ白しろな夢ゆめ 戻もどるかな

lilachorn Re.La Horn
lilachorn Re.La Horn

ありがとう じゃ足たりない。 だから生いきるよ。
海うみに 眠ねむる 日ひまで