町外まちはずれの寂さびれた茶店さてんで
二人ふたりが過すごした夕暮ゆうぐれ時どきの
遠とおくで聴きこえるチャイムの音おと
今日きょうから一人ひとりで聴きくことになる

どれだけあなたと笑わらって過すごしたのか
このまま平気へいきな顔かおでまた汚よごれた嘘うそを吐はく

大和撫子やまとなでしこなんだろ?
泣ないても生いきていくんだろ?
サヨナラだけどお別わかれだけど
もう一度花いちどはなは咲さかすのだろう?
枯かれるだけ枯かれていこう
ボロボロに叫さけんで行ゆこう
どこかで不意ふいに出会であったならば
幸さちあれと花はなで笑わらおう

旅立たびだつあなたを笑顔えがおで見送みおくる後あと
壁際かべぎわにもたれて少すこしだけ弱気よわきな顔かおになる

大和撫子やまとなでしこなんだろ?
誰だれかの為ためにいるんだろ?
どぶのせせらぎ そして街路樹がいろじゅ
それでも花はなは咲さかすのだろう?
言葉ことばにすればあなたの
面影おもかげが映うつるのだろう
忘わすれぬ日々ひびよありがとう
滅ほろぶまで幸さちあれ

町外まちはずれの寂さびれた茶店さてんで
二人ふたりが過すごした夕暮ゆうぐれ時どきの
涼すずしげに溶とける氷こおりの音おと
今日きょうから一人ひとりで聴きくことになる