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くびをかけて いききだした
ほほるようなこがらし
あかめられた わたしてのひら
いろえてえた

やがてひとみにご指先ゆびさきからこぼれる ひとひらの
物語ものがたりだけいて 終末しゅうまつ

はなれたまま わかげるなら
わたしいまるのだろう
かなしみのつばさ 彼方かなたんだら
さがしにて ひとり 静寂せいじゃく

さけごえこおりついた
(ひとしずくの なみだのよう)
あなたのこえ くずちた
(ひとかけらの 明日あしたのよう)

そして忘却ぼうきゃくにわ このからだしずめて ひとひらの
ゆめれておぼれた くる

やわらかな真綿まわた 片手かたてめたら
わたしはどこへくのだろう
果敢はかなくえ また形変かたちかえたなら
さがしにて ひとり 純潔じゅんけつ

さけごえこおりついた
(つみれる ひとみのなか)
あなたのこえ くずちた
(うそれる こころのなか)

傷痕きずあと しずかにのこさずかくして
すべてをしろつつみこむひかり
ながながれるときのなかわたし
それでも永遠えいえんねがいの

どうして どうして こぼれる 終末しゅうまつ
わたしは どうして どうして かなしみ
静寂せいじゃく 忘却ぼうきゃく 果敢はかなく
ゆきのひとひら

おもして わたし
あなただけが 過去かこ

さけごえこおりついて
わたしいまるのだろう
あなたのこえ くずちた
わたしはどこへくのだろう

いろのない世界せかい しろいたはな
あなたがるのだろう