二人ふたりでいるといつでも 僕ぼくは僕ぼくの話はなしばっかりして
それでも君きみはいつでも 嬉うれしそうに 話はなしを聞きいてた

君きみが僕ぼくにしてくれた事ことは いくらでも思おもい付つくのに
してあげられた事ことも 今言いまいえる言葉ことばも 僕ぼくは見みつけられずに

あの日二人ひふたりで観みた映画えいがの エンディングみたいだねと
君きみがふと笑わらい出だす 最後さいごの最後さいごになって今いま
君きみの代かわりなど いないと 気付きづいたのに

寂さびしいも会あいたいも しまい込こんでは微笑ほほえんだ君きみの
その顔かおを笑顔えがおだと いつの間まにか 思おもい込こんでたんだろう

見慣みなれた服ふくに見慣みなれない笑顔えがおで 悲かなしいねと言いった後あとで
そっと僕ぼくの手てを取とって まっすぐ目めを見みて
ありがとうと つぶやいた

あの日二人ひふたりで観みた映画えいがの エンディングみたいだねと
君きみがふと笑わらい出だす 最後さいごの最後さいごになって今いま
君きみの代かわりなど いないと気付きづいたのに

会あえないと思おもうほどこみ上あげてくる
同おなじ場所ばしょで同おなじものを見みてたはずなのに
僕ぼくは一体いったい 何なにをして いたんだろう
君きみにこんな顔かおをさせるまで

あの日二人ひふたりで観みた映画えいがの タイトルすらも僕ぼくは
思おもい出だせないままで 最後さいごの最後さいごになってまで
君きみに何なにひとつ してやれないんだね

あの日二人ひふたりで観みた映画えいがの エンディングみたいだねと
君きみがふと笑わらい出だす 最後さいごの最後さいごになって今いま
君きみの代かわりなど いないと気付きづいたのに

君きみの代かわりなど 僕ぼくはいらないのに