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やがうつらふあいてのひらなにのこせませふ
かたわらにて微睡まどろあま睦言むつおとかんぬく

引潮ひきしおさらころけませふか
のこだけ あゝるやうに泡沫あま罪作つみづく

御銭おあしおんなこいすべてに きたなくもふしだらな あなた
ぬらりくらり 揺蕩たゆたへど せてはかえ

きつしずみつ」

やがうつらふあいてのひらからけるでせふ
波打なみうかみ艶無あてないづゐてしまあい

つがゐの小鳥ことりさぞ仕合しあわせでせふか
そらあおぎ あゝ鴛鴦願おしどりねが飛翔てぬこいふち

ふてがれし袖時雨そでしぐれ うつつにならぬとりぬれど
波紋はもん 目眩めまい えがけば 藻掻はばたそら

いきラズニ」

紅涙拭なみだぬぐふ あゝゆびさへもたわむれなのでせふか

御銭おあしおんなこいすべてに きたなくもふしだらな あなた
ぬらりくらり 揺蕩たゆたへど せてはかえさざなみ

ふてがれし袖時雨そでしぐれ うつつにならぬとりぬれど
波紋はもん 目眩めまい えがけば 藻掻あまたそら比翼ひよくりて

いましそらへ」