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吟遊詩人ぎんゆうしじんうたうた
リュートをかなでてる
だれくはずがいと
わかっていたのにね

かれ故郷こきょう魔王まおうほろぼされ
一人ひとりただのこってしまった
あいするつまうたっていたこのうた
いま懐古かいこにただひたるために
言葉ことばつむいたいほどに

孤独こどくのパルティマン
不完全ふかんぜんなこのうた
かれうたつづける
こたえをもとめるように
あめったあさ
ゆきがやまないよるでも
希望きぼうがあるかぎ
リュートをかきらそう

いつかだれかのこころ
とどくとねが

かれ年老としおいた
孤独こどく日々何十年ひびなんじゅうねん
だれこたえない
それでもまだあきらめない

この世界せかいにはまだたことのない
異国いこくがあり文化ぶんかがあるのだろう
その人々ひとびとため自伝じでんしるそう
かれはそうおもってふでをとり
きだしたねがうみえた

とお異国いこく
うわさひろまっていく
ほろぼされたあの
まだひとがいるんだって
異国いこく王様おうさま
うわさたしかめようと
調査団ちょうさだん派遣はけん
さら数年後すうねんごこと

かれ今日きょううたった
野良猫のらねこ二人ふたり

嗚呼神様ああかみさまどうかもう一度いちどだけ
あいするひとわせてください」

ひろがる奇跡きせきうず
世界せかいんでいく
わらないうた

孤独こどくのパルティマン
不完全ふかんぜんなこのうた
かれうたつづける
こたえをもとめるように

かれまえ一人ひとり
見覚みおぼえのある女性じょせい
かれつまがそこに
ってほほんでた

しろひかりつつまれ
うた途切とぎれた

lalala...