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ふるびた町角まちかどちいさないまにもこわれそうな骨董品屋こっとうひんや
丈夫じょうぶそうだが気味きみわるわらがお仮面かめんいました

こころなかまでおおかくせると店主てんしゅ老人ろうじん言葉ことばをはずませる
自分じぶんむねうちさらすのがこわいから誤魔化ごまかせそうなその仮面かめんいました

もう大丈夫だいじょうぶ なに心配しんぱいない
これでもう明日あしたから 安心あんしんして
きてゆける...

安心あんしんしてきてけるはずだったのに こころなか出来できむなしさが
日々ひび生活せいかつなかでポッカリと おおきなあなつくっていった

うんざりして仮面かめんろうとしたけれど
しっかりとんで
はなしはしない...

ねがぼく仮面かめんって
ねがぼく仮面かめんきちぎって

町中まちじゅう人々ひとびと様々さまざまことをしてみたが誰一人剥だれひとりはがすこと出来できなかった
あれからどれぐらいたったのだろう姿形すがたかたち大人おとなになったけれど

本当ほんとうかおがどんなだったかわすれてしまった
いったいぼくだれなんだろう?
きみだれ?

ねがぼく仮面かめんって
ねがぼく仮面かめんきちぎって
ねがぼく仮面かめんって
ねがぼく仮面かめんきちぎって