届とどく筈はずも無なかった
わかっていたんだ
空くうを切きるだけの「また明日あした」
僕ぼくはあの日ひから夢ゆめの檻おりの中なか
無情むじょうに花はなが散ちる

哀かなしみの海うみで1人彷徨ひとりさまよって
今日きょうもあの日ひと眠ねむった
約束やくそくは約束やくそくのままで

淡あわい朝あさが僕ぼくを包つつむ
狭せまい檻おりの中なかでまだ夢ゆめに繋つながれている
僕ぼくの腕うでの中なかで眠ねむる君きみは
絵本えほんの中眠なかねむれる森もりの少女しょうじょさ

君きみの小ちいさな手てを僕ぼくはいつもより強つよく握にぎった
また君きみに怒おこられるかな
淡あわい夢ゆめを下ください

届とどく筈はずも無なかった
わかっていたんだ
空くうを切きるだけの「また明日あした」
僕ぼくはあの日ひから夢ゆめの檻おりの中なか
無情むじょうに花はなが散ちる

哀かなしみの海うみで1人彷徨ひとりさまよって
今日きょうもあの日ひと眠ねむった
変かわらない風かぜにのせて

時ときは流ながれ 時ときを飲のみ込こむ
気きづけば僕ぼくは1人ひとりで大人おとなになった

震ふるえた小ちいさな手てを僕ぼくはいつもより強つよく握にぎった
また君きみに怒おこられたくて
淡あわい夢ゆめが解ほどけた

涙なみだはやがて 深ふかい雨あめになり
僕ぼくの泣なき声ごえさえも優やさしく包つつみ隠かくしてくれてる
花束はなたばと白しろいドレスも詰つめておいたよ
君きみが居いない世界せかいは慣なれそうにもないな

「届とどく筈はずも無なかった」
解わかりたく無なくて
空くうを切きるだけの「また明日あした」
僕ぼくはあの日ひから夢ゆめの檻おりの中なか
無情むじょうに花はなが咲さく

哀かなしみの海うみで1人彷徨ひとりさまよって
今日きょうも記憶きおくと眠ねむれたら
約束やくそくを空そらに還かえして
君きみから僕ぼくへの「また明日あした」を