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あめけむった飛行場ひこうじょうはモノクローム
かさててコートを
ぎんつばさうなりをあげはしりだせば
まどをつたうあいのしずく った
あなたの孤独こどく、そのすがしさにこころうばわれ
はげしくもとめた記憶きおく
はるよい ひかりなつ 途切とぎれたフィルム

すべてをおおいかくすくもうえ
しずけさにつつまれていよう
不様ぶざまのようなあのまち
はなびらにまってゆくのだろう
いまはただはるをやりごすだけさ
てで

日差ひざし ひるむ背中せなか ちつくした
ほほをつたうあせをぬぐいせば
むねきずから夕陽ゆうひあふれて
きし列車れっしゃいかけて
あかひたあおよるしず
ほしがこぼれた

かえりのチケットをやぶ意気地いくじ
あいきる勇気ゆうきもない
不様ぶざまのような人生じんせい
はなびらにまっていたあのなつ
いまはただはるをやりごすだけさ
てで

いまでもあなたはさがしているの?
かもされることのない美酒びしゅ
あめけぬはなになるというの?
やわらかなこころいしえて
不様ぶざまのようなまちでさえ
はなびらにまるというのに
いまはただはるをやりごすだけ
あさ夢酔ゆめよえないあなたのように
さき理由わけたない孤独こどくともとして