文字サイズ
よみがな
ちるこの部屋へや
そっとトキをつよ

づけば俯瞰ふかんながめてるはこ
おな目線めせん
いつしかこころ白色不透明はくしょくふとうめい
ゆきちたひかり

くもからこぼれるつめたいあめ
らすのはとお春風はるかぜだけ

アザレアをかせて
あたたかいにわまで
して して
なんて ね
しあわせだけえがいたお伽話とぎばなしなんてない
わかってる わかってる
それでも ね
そこへきたいの

むずかしい数式すうしき だれたよらず
いてかしてきた
たりまえだっておもっていたから
なにうたがわなかったけど

いま 季節きせつわろうとしても
ついてくるのは自分じぶんかげひとつ
こおりついたみち
はなあめめて
まよわないようにちゃんと
おしえて ね
奇跡きせきだけで出来でき完全結晶かんぜんけっしょうはない
だからそう ひとつずつ
ゆっくりとをつないでいくの

むねりついたガラス けてながれる
ひかりあふれる世界せかい
もうすぐ

ひとりでまもっていたちいさなあの部屋へや
すこしだけいている場所ばしょがあって
ずっとらなかったんだ
ふたりでも いいんだって

わからずにっていたあのは もう
雪解ゆきどけと一緒いっしょはるにかわっていくよ
透明とうめいみずになって
そうして ね
アザレアをかすよ
ながふゆあと
何度なんどでも 何度なんどでも
ちるこの部屋へやなか