今年始ことしはじめの春はるの雷かみなりがサヨナラ告つげた
風かぜ 風かぜ きっと吹ふくな

君きみはスカートの裾すそを気きにしながら駅えきに消きえた
風かぜ 風かぜ きっと吹ふくな

明日あすは雨予報あめよほう 立たち尽つくしてただけの僕ぼくの傘かさ
杖つえのように固かたまった

南南西なんなんせいから鳴なく風かぜ
なぜか流ながれた涙なみだ
なんてったって春はるだ

南南西なんなんせいから鳴なく風かぜ
なぜか流ながれた涙なみだが
多分たぶん 春はるだ

今年二度目ことしにどめの春はるの雷かみなりで早歩はやあるきした
雨あめ 雨あめ きっと降ふるな

歩あるき慣なれた道みち 横目よこめで見みた赤あかいツツジの花はな
おもむろに揺ゆれたんだ

南南西なんなんせいから鳴なく風かぜ
なぜか流ながれた涙なみだ
なんてったって春はるだ

南南西なんなんせいから鳴なく風かぜ
なぜか流ながれた涙なみだが
多分たぶん 春はるだ

だんだん君きみは大人おとなになっていった
流ながれた涙なみだ
なんてったって春はるだ

だんだん僕ぼくも大人おとなになっていった
流ながれた涙なみだは多分たぶん 春はるだ