あなたのバイクのその背中せなかに
しがみつきながら
暗くらいコンビナート
眺ながめてた

車くるまの赤あかいテールランプを
ジグザグと抜ぬけて
スピードを上あげた
湾岸線わんがんせん
2人ふたり

向むかい風かぜが
強つよすぎるから
そんな苛立いらだちには
何なんにも言いえぬまま
体からだを丸まるめた

私わたしたちのカーブ
減速げんそくせずに
走はしり抜ぬけて行ゆく
愛あいの答こたえなんて
ひとつじゃないよ
行いき止どまりまで
地面じめんに
ギリギリ
バイク倒たおし
曲まがり切きれたら
道みちは続つづくよ

ドックに浮うかぶ黒くろいタンカー
トラブルの影かげよ
どこを直なおしたら
いいのだろう?
今夜こんや

東ひがしの空そら
白しらみ始はじめて
時ときに追おい越こされた
イグゾーストノイズが
心こころを震ふるわす

ふいに急きゅうなカーブ
ギアを落おとさず
突つっ込こんで行ゆくよ
愛あいは右みぎや左ひだり
振ふり回まわされて
進すすんで行ゆくもの
スリルに
落おちそうな
タイトロープ
痺しびれるような
私わたしがいるよ

腰こしに回まわす
私わたしの腕うでが
あなたを引ひき寄よせて
レッドゾーンを
振ふり切きった
横須賀よこすかハイウェイ

私わたしたちのカーブ
減速げんそくせずに
走はしり抜ぬけて行ゆく
愛あいの答こたえなんて
ひとつじゃないよ
行いき止どまりまで
地面じめんに
ギリギリ
バイク倒たおし
曲まがり切きれたら
「俺おれなのか?
あいつなのか?
答こたえだせ!」と
聞きかれた夜よる