どこかしらから音おとがする
きいたことある声こえがする
それは誰だれかと尋たずねても
真相真理しんそうしんりは忘わすれてしまった

昔々むかしむかしのお話はなしです
若わかい男女だんじょがおりまして
二人ふたりは愛あいを誓ちかい合あって
小指こゆびと小指こゆび、真夜中まよなかに絡からめた

祇園精舎ぎおんしょうじゃの鐘かねの声こえ
諸行無常しょぎょうむじょうの響ひびきあり
沙羅双樹さらそうじゅの花はなの色いろ
盛者必衰じょうしゃひっすいの理ことわりをあらわす

おごれる人ひとも久ひさしからず
ただ春はるの夜よの夢ゆめのごとし
たけき者ものもついには滅ほろびぬ
偏ひとえに風かぜの前まえの塵ちりに同おなじ

きりないないからええよもう
人ひととはおろかなり
忘わすれたら悲かなしいな、いや、いやも好すきのうちよ
忘わすれないでくれよ

「ジュゲムジュゲムゴコウノスリキレカイジャリスイギョノスイギョウマツ
ウンライマツフーライマツクウネルトコロニスムトコロヤブラコウジノブラコウジ
パイポパイポパイポノシューリンガンシューリンガンノグーリンダイ」

こんなことは覚おぼえているのになぁ

あっちいってそっちいってこっちにはこないのね
仕方しかたないか

きりないないからええよもう
人ひととはおろかなり
忘わすれたら悲かなしいな、いや、いやも好すきのうちよ
忘わすれないでくれよ

いつかは心こころも変かわってしまうよ
綺麗きれいな花はなも枯かれてしまうのです
得えた幸福こうふくも得えた愛あいも、いつかは終おわってしまうけれど

忘わすれたら悲かなしいや、嫌いや、メロディが消きえてく
君きみのこと僕ぼくのこと忘わすれたら悲かなしいや
メロディが思おもい出だせなくて
忘わすれたら、悲かなしいな