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拝啓はいけい
あんなにいつだってそばにいた日々ひびゆめのようです
親愛しんあいなるきみきみいましあわせであるように
きみくした空白くうはくはまだ おもったほどにまらないけど
とおそらした いのってる

Back in time, early day まだなにたないあの時代じだい
出会であいはぼくらしく ちっとも特別とくべつなんかじゃなく
どこか者同士ものどうし二人ふたりがやがてかれったのも
また ありふれた必然ひつぜん いまならそうおもえるんだ

ああ 言葉ことば上手うま出来できないぼくとなり
だまってうなずきみを そっとせた

拝啓はいけい
あんなにあいった時間じかんがまるでゆめのようです
親愛しんあいなるきみ大好だいすきだった笑顔えがおやさずに
あの日流ひながしたなみだがどうか 最後さいご一粒ひとつぶであるように
とおそらした ねがってる

Back in time, tiny day まだ胸刺むねさおさないた
おもいのままにならずたがいを傷付きずつけた
者同士ものどうし」にあまえて つうじるはずと苛立いらだって
おざなりの言葉ことばえていったね

ああ もとめるばかりの二人ふたりはいつしか
とどかないおもいを 無闇むやみらして

拝啓はいけい
どんなに「いまなら」ってやんでもときもどせない
とおぎる季節きせつぼくたちの未来みらいえたけど
きみとの日々ひび希望きぼうをくれた それは本当ほんと
だから今度こんどだれかに希望きぼうあたえて

ありがとう
ただその言葉ことばぼく素直すなおげたくて
まわりくどいこんな手紙てがみに いまおもいをなぐっている

拝啓はいけい
あんなにいつだってそばにいた日々ひびゆめのようです
親愛しんあいなるきみ
本当ほんといまきみおもっている

あいわらず勝手かってだけれど 本当ほんとにこれを最後さいごにするよ
いとしきひとよ、さようなら