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ろすくつにまだれなくて
ブランコも公園こうえんのベンチにすわ

何故なぜだろう 季節外きせつはずれのにおただよ
すこさむよる

いつかの面影おもかげかさなった かすかにのこったけむりかおり
自販機じはんきったぬくもりをにぎきみいたくなった

あのはかなはなに そっときみ左手添ひだりてそえたように
きみのことかばうから いつかえるそのときまで
心配しんぱいそうにしゃがむ きみがただいとしくて

はじまりはしとやかな灯火ともしび
はげしさをかさねてあつ火花ひばならす

“もうすこし…”、“あとすこしだけ”とねがいながら
らさずにてる

「キレイだね」とやわらかな表情かおやさしさをほそゆびつたえて
すこしでもなが途切とぎれないように まるで二人ふたりおも

あのはかなはなに そっときみ左手添ひだりてそえたとき
大事だいじなモノはいつもちかくにある” そうおもった
二人ふたりはなれぬように のこつつんでた

いとしきひとをつぶやく
ちかくでかんじる

あの線香花火せんこうはなび
とさぬよう まも程美ほどうつくしく

あのはかなはなに そっときみ左手添ひだりてそえたように
きみのことかばうから いつかえるそのときまで
本当ほんとうはいつまでも つづいてしいと きみおもうよ
いとしきはかな ずっと…