君きみの穢けがれたイヴの断片だんぺんを
僕ぼくのアダムが千年求せんねんもとめる

言葉ことばは試こころみに意味いみを捧ささげて
生うまれおちる絶望ぜつぼうを奇跡きせきと呼よんだ
開ひらいた両腕りょううでが 翼つばさになることはない
舞まい上あがる情熱じょうねつが 空そらに届とどくことはない

谷間たにまにうずく秘密ひみつに牙きばを立たて
火傷やけどする暗くらがりに
明あかりを招まねかなければ

君きみの穢けがれたイヴの断片だんぺんを
僕ぼくのアダムが千年求せんねんもとめる
見みつけて欲ほしい 見みないで欲ほしい
守まもって欲ほしいと泣なき止やまない
僕ぼくが必要ひつようなんだね ツミビト

全すべてを知しって次つぎに生うまれても
胸むねの高鳴たかなりを前まえにひざまづこう
しびれる奔放ほんぽうを 愛あいと呼よんでもいいか
不実ふじつな残響ざんきょうを
涙なみだを 愛あいしていいか

リンゴをかじる
神話しんわをそっと齧かじる
埋うずめたい空白くうはくに
光ひかりをかざさなければ

君きみの穢けがれたイヴの断片だんぺんに
僕ぼくのアダムが取とり乱みだすから
抱だきしめたい 離はなれたくない
放はなさないでとささやいて
僕ぼくと躓つまずけばいい コイビト

図々ずうずうしさも 聞ききわけなさも
解とき放はなてば音楽おんがく
神話しんわの端はしにしがみついて
禁きんじられた口くちづけ交かわそう

君きみの謎なぞめくイヴの断片だんぺんに
僕ぼくのアダムがざわめき止やまない
抱だきしめたい 離はなれたくない
放はなさないでとささやいて
僕ぼくと躓つまずけばいい
見みつけて欲ほしい 見みないで欲ほしい
守まもって欲ほしいと泣なき止やまない
僕ぼくが必要ひつようなんだね ツミビト
僕ぼくに崩くずれればいい 可愛かわいい人ひと
僕ぼくが必要ひつようなんだね ツミビト