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ある時代じだい ある場所ばしょ
一人ひとり囚人しゅうじん
柵越さくごしにこいをする
セツナイ セツナイ

自由じゆううばわれ
迫害はくがいける
きたなぼくきみとじゃ
サガアル サガアル

手紙てがみきました
紙飛行機かみひこうきって
二人ふたり壁越かべこえてけるように
トンデケ トンデケ

あぁ いつか自由じゆう
なれるというのも
うそだと
しってるんだ

きみがいればどんなうそだって
すべて本当ほんとうになるがした
ぼくとこっちにきてはなそうよ」
けっしてこのおもいはつたわらない

だけどきみ
てることが
明日あしたへの
ささやかなしあわ

幾日幾月いくひいくつき
あれから毎日まいにち
きみ紙飛行機かみひこうきぼく
ヨロコビ ヨロコビ

だけどもきみ
突然僕とつぜんぼくげた
とおくにくのよだから
バイバイ バイバイ

あぁ くるしみながら
今日きょうまできてきて
これほど
いた

きみがいればどんな運命うんめい
笑顔えがおえられるがしたんだ
名前なまえらないきみとであって
未来みらいかがやいたがしたんだ

ぶことも
うことも
られない
ぼくには出来できない

ついにぼくばん
きみのいなくなったいま
この未練みれんいけど
なぜだかココロがさけんでる

もうすこしだけきたい
いまはもうむずかしい気持きもちじゃ
なくてただ最後さいごきみ
「アイタイ」

きみごしたもどらずに
走馬灯そうまとうのようによみがえ
ひとひときみがくれたもの
それがぼくきるかてになっていた

やみ渦巻うずまいてる雑草ざっそう
そばに綺麗きれい一輪華いちりんか
きていく世界せかいちがったよ
だけど必死ひっしばしてた

ねがいもしこれが最後さいごなら
ぼくをあのはなしをさせて
せまくらじたその部屋へや
せつなくただそのこえひび

むねいき
くるしくなる
せめてきみ
名前なまえだけでも

りたかった…