誰だれにも 言いわないままに
たとえば私わたしが 消きえてしまえば
私わたしの恋こいは 終おわるでしょうか
二度にどと会あわない 恋こいと決きめても
あなたを忘わすれる 旅たびと知しっても
日付ひづけを越こえて 夜よるに浮うかべば
強つよがるそばから 壊こわれそうです
恋こいは心こころに きりがないほど
女おんなを 女おんなを 惑まどわせる……
あなたに帰かえりたい その胸むねが恋こいしい
あなたに帰かえりたい せめてもう一度いちど

小ちいさな窓まどから 見下みおろす海うみは
明日あしたの映はえない 恋こいのようです
あなたがいれば…… そう想おもうたび
会あいたい気持きもちが また募つのります
別離べつりの手紙てがみも 出だせないままに
あなたの名前なまえを そっとなぞれば
震ふるえる指ゆびが 愛あいをねだって
追おえない温ぬくもり 欲ほしがるのです
恋こいは瞳ひとみに 止とめどないほど
あの日ひを あの日ひを 映うつし出だす……
あなたに帰かえりたい さよならが言いえない
あなたに帰かえりたい 愛あいをもう一度いちど

恋こいは心こころに きりがないほど
女おんなを 女おんなを 惑まどわせる……
あなたに帰かえりたい その胸むねが恋こいしい
あなたに帰かえりたい せめてもう一度いちど