いつもあそこにたまる理由りゆうは 僕ぼくらしか知しらない
クリーム色いろのソファーカバーは また落おちかけている
埃ほこりっぽくて じめじめしてて 日当ひあたり悪わるいけど
遅刻ちこくをしては 早引はやびきしては 逃にげ込こんでいた場所ばしょ
泣ないて 笑わらって 怒おこって また笑わらった

誰だれも知しらない僕ぼくらだけの空間へやは
笑わらい声ごえと埃ほこりの匂においがいつもしてた
言いいたい事ことなら何なんでも言いえたね
そう 笑わらいながら

壁かべにずらりと貼はりめぐらされた 懐なつかかしい写真しゃしんと
好すきな言葉ことばを書かいた紙切かみきれ 色いろあせていたけど
歌うたって 笑わらって 踊おどって また笑わらった

誰だれも知しらない僕ぼくらだけの空間へやは
学校がっこうで教おそわらない事こと 教おしえてくれた
恥はずかしいくらいに大おおきな夢ゆめを
確たしかに見みていた

誰だれも知しらない僕ぼくらだけの空間へやは
今いまでは影かげも形かたちもすっかりないけれど
心こころの中なかのシャッターを上あげれば
あの匂においがする
いつものところへ