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よみがな
風船ふうせんかんでいる
二人ふたりあいだかんでいる
ちくちく いじめてみたり
ときどき いとおしくつめてみたり

どうか われないように どうか いつまでも
れのあめも ふわり ふわり
ときには 屋根やねうえ ときには すぐとなりで
なにもないようにただ を まかせている
いつかくる おおきなかぜって
ぼくらをせて あおそらをゆけ

風船ふうせんが ふくらむのは
二人ふたりのきもち やさしいきもち
さみしげに しぼんでいるのは
かなしい言葉ことばをふきこんだから

どうかわれないように
どうか いつまでも
れのあめも ふわり ふわり
ほんのすこしだけの わかりあえること
そんな もろいものたちが つまっている
二人ふたりで はじめたことを みんな
ゆっくり そだてよう はなくまで
はなれることは わることじゃない