文字サイズ
よみがな
つめたいガラスを
ながれるあめ
むこうでにじんだ
えかけたページのようなまち

いちばんきれいな
窓辺まどべきみ
かざってていた
なめらかなセルロイドの日々ひび

むねからかたへと いけないかたちに
のこしたつみのあと
なにかをつたえることなどできない
どんなにあいしても きみを… あいしても

広場ひろばきあう
だれかのキスを
うつろにながめる
れかけたフィルムのような午後ごご

いちばんきれいに
おどったころの
ふたりがれてる
してゆく オルゴールのなか

よるからよるへと かなしいかたちに
かさねたゆめのあと
なにかをつたえることなどできない
どんなにあいしても きみを… あいしても

むねからかたへと いけないかたちに
のこしたつみのあと
なにかをつたえることなどできない
どんなにあいしても きみを…

まどから過去かこへと 時計とけいとして
まった物語ものがたり
きずつきわかれることさえできない
どこまであいしても きみを… あいしても