岩陰いわかげで息いきを ひそめて
もう一度いちどふれた 唇くちびる
太陽たいように きっと見みられたね

岸壁がんぺきの白しろい ホテルで
夜明よあけまで飲のんだ 二人ふたりは
眠ねむらずに 夢ゆめを見みているよ

さっき咲さいた吐息といきの薔薇ばらも 真夏まなつの
幻夢まぼろしだと 笑わらうのかい?
激はげしくて悲かなしげな Gypsyみたいに
君きみは僕ぼくの 胸むねで踊おどる

金色きんいろの汗あせを なぞれば
背中せなかから指ゆびが 流ながれて
八月はちがつの蜜みつに 溶とけてゆく

安やすらかな君きみの 寝顔ねがおに
怖こわいほど愛あいが 溢あふれて
泣なきそうで 海うみへ飛とび込こんだ

抱だき合あうと血ちが滲にじむほど 痛いたんだ
君きみの心こころ 救すくいたくて
情熱じょうねつへと旅たびをする Gypsyみたいに
僕ぼくは君きみの 闇やみを燃もやす

さっき咲さいた吐息といきの薔薇ばらも 真夏まなつの
幻夢まぼろしだと 笑わらうのかい?
激はげしくて悲かなしげな Gypsyみたいに
君きみは僕ぼくの 胸むねで踊おどる