旅人たびびとが辿たどり着ついた先さきは
声こえの無ない ガレキが積つみ重かさなる塔とうの下した

ねえ君きみよ 何故君なぜきみは欲ほっしたの?
愛あいという 甘美かんびな響ひびきの林檎りんごを

掌差てのひらさし伸のべても
離はなれて、解ほどけてゆく ずっとそこにあるのに

瞼まぶたの中なか 映うつし出だした日々ひび
記憶きおくの色いろ 優やさしいけど 触ふれられない

明あけゆく空そら 巡めぐる世界せかいまで
夢ゆめという劇場げきじょうで 安やすらぎと共ともに

幾度目いくどめの朝あさが来くる ギターに寄より添そい
つま弾びくメロディー 来くる筈はずのない君きみへ 思おもい馳はせてた
どうか 止とまらない時計とけいを 刻きざませて

銀河ぎんがの雨あめ 光年こうねんの記憶きおく
いつからだろう? 忘わすれぬまま 時ときは過すぎて
色褪いろあせない 美うつくしき再生きおく
降ふりしきる雪ゆきを越こえ 君きみの元もとへ行ゆこう