悴かじかんだ手てを合あわせ
人ひとの波なみを掻かき分わけ
温ぬくもりを求もとめては
届とどかない明日あすを夢見ゆめみる

白しろいカケラ重かさなり合あい
やがて世界せかいを染そめて
僕ぼくの歌声うたごえも響ひびかないよ
冷ひえた心温こころあたためてほしい

白しろの季節きせつ
全すべてを隠かくさないで
君きみに聴きいてほしいこの声こえを
待まち焦こがれて紡つむいだ春はるよ鳴なり響ひびけ
永久とわに

壊こわされた時計とけいの針はり
途切とぎれた電話でんわのベル
繋つないだ手ての優やさしさは
どこかに置おき忘わすれてきた

－大事だいじなことを何一なにひとつ伝つたえられないまま－
－時間じかんだけが流ながれて行ゆく－
－街まちも人ひとも誰だれも 私わたしを置おき去ざりにする－
－冷つめたい 寒さむい 冬ふゆが来くる－

まだこの声枯こえかれてはいないから
最後さいごまで叫さけぶ この歌うたを
寂さみしい悲かなしい夜よるはひとり怖こわいよ…
消きえてしまいそう

白しろの季節きせつ
私わたしを隠かくさないで
君きみに聴きいてほしいこの声こえを
明日あしたの私わたしに笑顔えがおがあるように
そっと祈いのるよ